横妻日馬富士が、鳥取巡業中の夜において、モンゴル人力士の懇親会の場で、平幕の貴ノ岩に暴行をして、責任をとって九州場所明けの11月29日に引退届を出した。ここに及ぶまで日馬富士や同席していた横綱白鵬、鶴竜、関脇照ノ富士らの事情聴取をした結果、事件の全癒が見えてきた。貴ノ岩の礼儀がなっていないということで、白鳳が説教中に、貴ノ岩の携帯に着信があり、それを操作していた貴ノ岩の態度を見て、日馬富士が怒り、平手やカラオケリモコンで殴り、頭部に9針を縫うけがをさせた。
引退に至るまで、全容解明されていないにもかかわらず、事件が明るみに出ただんかいで、メディアがあることないことの憶測に尾ひれを付けて連日日馬富士を追いかける。ここで初めて事態の大きさを知った日馬富士本人と伊勢ケ浜親方、協会は沈黙を。さらに、貴ノ岩の師匠である貴乃花親かまでが頑なに沈黙。貴ノ岩は九州場所宿舎にいるのだろうが、まったく姿を見せず、事態は大きく報道され、ついに日馬富士は引退に追い込まれた。
さて、日馬富士の引退だが、憶測に報道され、執拗に終われ、逃げての毎日に、疲れたのだろか・・・。引退勧告を受けて、引退すれば退職金尾問題や断髪式も行われず、寂しく土俵を去るのはつらい。なので、事前に引退届を出して、一定の明日への区切りは付くが、日馬富士本人にとっては、悔しい思いが強いだろう。ある意味「冤罪」的な引退ではなかろうか?
貴ノ岩や貴乃花親方の事情聴取がされないまま、事件の全容解明がされないまま、ただ横綱の責任で引退というのは、国民の大半が納得できないのではないだろうか。ともかくこういう事件が二度と起きないよう、協会、関係者、力士の一層の精進を期待する。