早くも大関・横綱に全勝がいなくなる波乱の初場所というより、明らかに世代交代の波を感じる2日目だった。
2日目注目の5番勝負。
画像出典;スポニチ
炎鵬と正代
東から炎鵬、西は正代。正代は千場所11勝してから、相撲が一皮むけたような取り口を感じる。小兵の炎鵬には千場所も勝っており、今日は炎鵬がどんな立ち会いをするかに注目していた。
予定通り、相手の懐に飛び込むが何しろ軽量だけに、正代には通じない。
しかし、前回しを取り、炎鵬優位な姿勢になろうとするも、正代はうまく炎鵬の右を抱え、次の攻めを許さない、そして素早く右上手を取ると、炎鵬の背中に体重を乗せるようにして、上手投げを打てば、炎鵬はたまらず、土俵に尻もちをついて負けた。
朝乃山と玉鷲
朝乃山は、苦手の玉鷲相手に、立ち会いから突っ張り合いに出た。突っ張りなら玉鷲に分があるため、東土曜まで下がると、引いて応戦。玉鷲が勝負に決めにでるところを、素早く右から起こしてそのまま出ると玉鷲の体が開いた。そこを逃さずに上手を取って寄り切りで勝った。
今場所の朝乃山はよく体が反応している。
貴景勝と北勝富士
今場所の両者は場所前から優勝すると公言しており、初日は2人とも出足よく白星。北勝富士は初日横綱鶴竜に勝っているだけに、気合十分。しかも貴景勝は埼玉栄高校相撲部の後輩だけに負けるわけにはいかない。
両者五分の立会いのよう見えたが、北勝富士が左へ体をかわすと、貴景勝の体が流れ、右脇腹が空いたところを北勝富士が逃さすに一気に押し出して、銀星を上げて2連勝。
貴景勝はよもやの敗戦に、表情を歪めて土俵を引き上げる。
御嶽海と豪栄道
立ち会いから一気に豪栄道が東土俵で電車道をするも、御嶽海は余裕を持って、土俵際で残り、相手の腕を返して、両差しになった瞬間に間髪を入れずに豪栄道を寄り切って初白星。
豪栄道は2連敗で、大関残留が厳しくなった。まだ2日目だから、何とか気を取り直して勝ち越して踏ん張って欲しいが、足首の調子が悪いだけにこの先は不安。
ある意味、豪栄道は大関ではないように、格下からみられている。
白鵬と遠藤
先場所は、張手とエルボーで遠藤の顔面を壊された遠藤。
今日も張り手は予想していたと思うが、立ち会いを恐れなかった遠藤。
白鵬が先に上手を取るが、遠藤も負けじとマワシを掴むと、白鵬が先に仕掛けて下手投げを打つ。これを外掛けでしのいだ遠藤が寄ってでると、またも強引な上手投げをする白鵬に遠藤は足をかけて寄ってでると、白鵬が勢いでぐらつく。
そこを逃さずに絶妙な切り返しで、白鵬を浴びせ倒した。
勝利を確信した遠藤は、してやったりと不敵な笑みを見せる。
この一番で、世代交代が近いことを感じた。