令和2年初場所(2020年)は、2横綱途中休場の中でも、近来まれにみる盛り上がっった初場所となった。
それを演出したのは、平幕の正代、徳勝龍をはじめ、遠藤、豊山、炎鵬、北勝富士たちだ。
これまで白鵬や鶴竜が常に優勝嵐をリードしてきて、場所によっては、お白けムードの取り組みみあったが、今場所に入っては、両横綱及び豪栄道、高安ら大関陣の衰えが見えだし、幕内力士の力が均衡して、誰が優勝してもおかしくない場所になった。
特に13日目から、急に正代と徳勝龍の二人が負けずに一敗をキープして、千秋楽までを盛り上げたのが大きい。
上位陣では関脇朝乃山と大関貴景勝が踏ん張って、より相撲を面白くしてくれた。
幕尻徳勝龍が14勝1敗で初優勝するという大番狂わせといってもいい、誰もが予想していなかった力士が最期に笑った。
しかも、幕尻徳勝龍と大関貴景勝が選手楽結びの一番に組まれて、貴景勝が大関の意地で勝つと予想。
そして、2敗同士の優勝決定戦もしくは巴戦を期待していたが、見事に予想と期待を裏切った徳勝龍に大アッパレを送りたい。
徳勝龍は引退した横綱稀勢の里と同期でありながら、この優勝は大相撲ファンに感動を与えた。
徳勝龍はこれまで十両と幕内を何度も往復していた力士で、これといった目立つ成績もなかったが、何がどうなったのか?相撲の神様がとんでもないイタズラをしてくれた。
初場所を振り返る
大関貴景勝は優勝を逃して悔しかっただろう。
本当は悪くても12勝3敗で終わったかったはずだ。
というのも、彼には横綱になるという目標があっるから。
今場所12勝以上して、来場所は優勝、5月場所で12勝以上すれば晴れて横綱になれる可能性があっただけに、その野望が絶たれた14日目の正代との敗戦は涙して悔しがっていた。
大関豪栄道は力なく9回目のカド番をキープできずに5勝10敗で33場所守っていた大関を陥落した。
3月場所は10勝すれば大関復帰できるが、その可能性は厳しい。
とにかく今場所は最期まで大盛りあがりっだのに満足している。
今場所関脇に陥落した元大関高安も6勝9敗とみるも無様な相撲だった。
得意の型がないだけに、これまでのように力任せの相撲では、もう通用しなくなったことを肝に命じて、取り口を研究し、自分の強みとなる型を身に着けないと、大関復帰どころか三役定着も厳しくなる。
関脇朝乃山は、なんとか10番勝って、3月場所12勝以上すれば大関昇進の可能性も見えてきた。
もっと稽古に励めば、おのずと結果は付いてくるそんな力が付いており期待が持てる。
炎鵬は今場所勝ち越そたのは立派だが、来場所はさらに番付も上がるが、相手も研究してくるので、春場所が正念場となろう。
正代は13勝2敗は立派な成績だった。
千秋楽に見せた出足と取り口が身についてしまえば、大関候補になってもおかしくない。
去年の九州場所から急に相撲が変わったのが大きい。