大関琴奨菊が日本人力士10年ぶりの優勝を成し遂げた!2016年1月初場所の観戦レビュー。
大相撲初場所星取表
(星取表は日刊スポーツより引用)
先場所に久しぶりの優勝を果たした日馬富士と、3場所ぶりの優勝を狙う白鵬を中心に優勝争いが演じられると思っていた。期待の日本人力士の稀勢の里は初日から安美錦に押し倒されて黒星発進。
また優勝候補の一人である日馬富士も松鳳山に土俵際の上手投げで不覚を取った。
同様に横綱鶴竜も3日目に安美錦、5日目に勢いにも負けて前半で優勝争いから脱落。
大関の照の富士は膝の故障が芳しくなく、5日目に肩を痛めて翌日から休場した。
中日まで白鵬、琴奨菊が全勝で折り返した。特に今場所の琴奨菊は出足の圧力が強く、力強い取り組みが続き、中日で早々に勝ち越した。あいかわらず稀勢の里は中日までに3敗を、9日目に碧山に押し出され4敗目でジエンド。
そして後半まで、白鵬と琴奨菊の全勝、日馬富士の一敗、豊ノ島が2敗と続き優勝争いが面白くなってきた。ここまで琴奨菊の全勝を誰が予想しただろうか?当然に優勝することも・・・。
白鵬との全勝同士で迎えた11日目には、なんと100点満点の取り口で寄り切りで琴奨菊が勝った。ここで筆者はもしかしたら菊ちゃんが優勝するかもという淡い期待が沸いてきた。しかし、まだ4日あるからという理由で、最終的には白鵬ではないかと思っていた。
しかし、10日目の鶴竜、11日目の白鵬、12日目の日馬富士の強力な3横綱を倒したから、これは優勝するという確信に変わった。13日目には同期の豊ノ島とは負けたものの、14日目栃煌山、15日目豪栄道を考えれば、ほぼ優勝間違いないということで、ついに日本人力士10年ぶりの優勝を果たした。
しかも14勝1敗。
万全の取り口だった、先場所までの琴奨菊はけがに泣かされ、引退も考えていたようだが、新トレーナーの元、体感運動を強化し、ポジティブなメンタル強化が実を結んだ。そして、何よりお嫁さんの内助の功が今場所の琴奨菊躍進のポイントといっていい。
さて、来場所は、綱とりだ。今場所と同じであれば、間違いなく横綱になれる。
ぜひ夢を実現してほしい。
上位陣は、豪栄道が4勝11敗。大関カド番を地元春場所で迎えるが、このままだと陥落するだろう。いや、一度陥落して、さらに精進して再度大関に、横綱に挑戦してほしい。しかし、今のような取り口では復活も難しい。
稀勢の里は、今場所も期待を裏切ってくれた。
ライバルの琴奨菊に先を越された歯がゆさはあるだろうか?琴奨菊は、ケガをしていても攻める取り口を貫いてきた。しかし、稀勢の里は、攻め切っての取り口を見たことがない。立ち合いにもう一足出して、積極果敢に攻める姿勢がない限り、優勝は難しい。
関脇では、嘉風が千秋楽に勝ち越して三役を守った。15日間でも全力姿勢は感激した。大関をあきらめずにチャレンジしてほしい。
巨漢、逸ノ城は、太りすぎ、けいこ不足で、ただの力士になった。けいこ不足ありあり、それと取り口に研究が見られない。相撲をなめとるよ。人気の遠藤は、何度も言うようにCMでつぶれたね。けいこ不足ありあり、そのために幕内で相撲が取れるような馬力でもない。足のけがを徹底に直してほしい。まだ若いから幕下陥落してもケガさえ完治すれば、幕内に復帰はできるだろうが。
春場所が楽しみだ。